2019年10月8日火曜日

A.S.L. ARCHIVE から『第10回アシッドテスト 』2016. 12.10/11 開催の記録動画 (抜粋) と解説を公開しました。

AUDIO SCIENCE LABORATORY PRESENTS 
ACID TEST VOL.10 : PERFORMING ARTS, 2016.12.10/11
at TOKYO CALTUART by BEAMS GALLERY

A.S.L. アーカイヴ より、『第10回アシッドテスト 』2016.12.10/11 開催の記録動画 (抜粋)  と解説を公開しました。 

A.S.L.の知覚の扉より『知覚の扉の新たな発見』抜粋
M. C. BOO:脳波提供被験者   ヤン富田:Buchla, Serge & BIONIC MUSIC SYSTEMS

解説:脳波提供被験者に M.C. BOO 。筋肉は収縮すると電気を発します。こめかみに装着された電極からその微弱な電気信号を脳波の電圧情報としてコンピューターに読み込みます。あらかじめプログラムされた情報処理方法を実行します。音楽を構成する4つのパラメーター、音高、音価、音色、強度、そして5つ目のパラメーターとして、*20世紀電子音楽の業績の一つとなる、シュトックハウゼン提唱の「音の方向性」もプログラムされます。これらは音楽信号として各電子機器に送られます。プログラムする時点で作曲の行為となります。ライブ・エレクトロニク・ミュージックでは、そこに演者がリアルタイムでパラメーター操作を加え楽曲を構成します。これはDUBの原形ともなるものです。
(*ヤン富田のライブ・エレクトロニク・ミュージック・カタログ Vol.1 より抜粋。A.S.L.REPORT "SPACE PROGRAM - Cybernetic Frontiers" 2017.11.25/26 に於いて参加者に配布。 )

[心拍の可聴化及び音楽信号への変換]より『心拍によるリズムトラックとラップ、及び、楽曲 "Time To Fly" に於ける変ホ長調に変換された心拍と血圧による演奏』
   M. C. BOO:心拍のリズムと血圧によるメロディーの演奏/心拍を楽曲のテンポに合わせ演奏する試み
   ヤン富田:BIONIC MUSIC SYSTEMS

被験者:M.C. BOO の腕に装着された電極から、心拍、血圧の情報をコンピューターに読み込みます。あらかじめプログラムされた情報処理方法は電気信号に変換され各電子機器に送られます。演者 (M.C. BOO) は、電子機器から発せられる自身の心拍、血圧をモニターし、これをコントロールする試みを通して演奏する行為となります。これが主に医療から出発したバイオ・フィードバックの基本原理です。本来は脳波を測定しリラクゼーション、精神療法の分野で、心のチューニングとして利用されてきました。ここではその発展形として私はバイオニック・ミュージックとしました。

[超音波の可聴化]より [生活空間における機器のリーダーといずれ始まる機械同士の会話]
『建築空間に於ける超音波の動向:叫ぶ蛍光灯』
   ヤン富田:超音波変換及び建築空間:トーキョーカルチャート by BEAMS ギャラリー

人間の一般的な可聴域は、20Hz~20KHz です。これを超える高い振動数を持つ超音波は、人間の耳には聞こえません。ここでの試みは、超音波を人間の可聴域にトランスポーズする変換器を用いて、超音波は実際どんな音を発しているのか? またその超音波を発する機器の動向を探ります。生活空間には様々な機器のON/OFF時に超音波が発せられています。そこには人間と機械の関係性の中で実は従順とは言えないような響きを発するものがあるのです。他にもコンピューターとモニター、特に冷蔵庫から発せられる超音波は他を圧倒する轟音を発し続け生活空間を支配しているかのようです。これら様々な超音波に囲まれた現代では、人間が気づいていないだけで、もはや機器同士の会話は進行しているのです。

超音波変換器を使用したレポートは下記のレポートでもご覧になれます。

[空間光線探査砲による音と光の多元的考察]より
『空間光線探査砲によるパワー注入パート2:すごく元気になる!』
  ヤン富田:空間光線探査砲 & Electronics  HIPHOP最高会議ー千葉隆史:鏡及びパワー注入被験者

空間光線探査砲は空間の光量の変化を可聴化します。カメラに内蔵される光センサーによって、フィルター、エンヴェロープジェネレーター、オシレーターをシンセサイズし音を発砲(音) します。さらにトリガーを引くことで自ら発光し発砲することも可能です。砲身を鏡に向けて発砲(音) するとそのフィードバック効果によりヘラヘラと笑い声を発します。この発見からこれをハラホロヒレハレ・サウンドと命名しました。ここでの試みは、自家発光のフィードバックによりパワーを貯めた探査砲から、注入被験者である千葉隆史の顔面にそのパワーを照射することによって、元気になってもらって帰ってもらいます。

空間光線探査砲に関しては下記のURL をご覧下さい。

キャシー・バーバリアン作曲:ソロ・ヴォイス『ストリプソディ』
   大野由美子/CAROLINE NOVAC:VOICE
   ヤン富田:AIR VIBES

声楽家、キャシー・バーバリアン (1925 - 1983) 作曲のソロ・ヴォイス『ストリプソディ』を、A.S.L.から大野由美子が独唱しました。映像は導入部からの抜粋で歌唱は図形楽譜にそった演奏です。大野は意欲的に挑んだパフォーマンスをみせました。
キャシーは声楽家の表現の領域を広げた20世紀を代表する現代音楽家の一人で、レパートリーは現代曲に限らずドビュッシーやビートルズまでと幅広く演奏しました。

『第10回アシッドテスト』では、私もキャシーの作曲した "MORSICAT(H)Y" の1部を演奏しました。本来ピアノ曲ですがスティール・ドラムでの演奏でした。
楽譜にあるト書きから、MORSICAT(H)Y とは4つの部分からなる造語(シャレ)です。
MORSI=リズムに使用されるモールス信号
CAT(H)Y=イタリア語では morsicati は蚊に刺されたことを意味する
Mor=この蚊の運命

楽曲の構成は、指定された単音のモールス信号状の音列を左手で弾きながら、右手は蚊を追い払う動作を交えながら進行するというものです。

CATHY BERBERIAN "MORSICAT(H)Y" (1969)  の楽譜より

楽曲のエンディング、譜面上には血を吸った巨大な蚊の死骸が付記されています。


『必然性のある偶然の音楽のためのラジオ・ミュージック』より2016/12/11 :  
   やること満タンでたまらないんだな Vers.』
   ヤン富田:5 WIFI RADIO, 15 FM STATION & SOUND SYSTEM

ラジオを使用した楽曲でのセッティングは、この会場での受信状況から WIFI RADIO PROGRAM x 5局 、在京のFMラジオステーション3局からのものです。無心の真空状態に身も心も任せた状態の中での直感、或いは導き、又は閃きのある感覚... つまりよく分からない状態とも言える状態、等々での選曲操作が行われています。ラジオ受信モジュールは電圧変化で選曲が変わる仕組みで、電圧のかけ方によって選曲の速度やランダムな受信など、また手動操作によって任意の放送を受信することも可能です。本番当日の12月11日は、師走を控えた慌ただしい時期でのパフォーマンスで、まさにそれを反映した内容となりました。


私の音楽術「必然性のある偶然」に関しては下記のURLをご覧下さい。 
http://asl-report.blogspot.com/2011/02/blog-post.html 
最新の作品としては下記があります。
必然性のある偶然より "SNEAKER I & II" 
→ http://asl-report.blogspot.com/2019/07/sneaker-1-2.html


[ ヤン富田 エクステンデッド・スティールパン/YANN TOMITA EXTENDED STEEL PAN]より
『ピンポンパン奏法#1』 
  ヤン富田:ラケット、ピンポン球 & Tenor Pan    HIPHOP最高会議 -千葉隆史:アシスタント   
『ピンポンパン奏法#2』
  ヤン富田:ピンポン球 & Tenor Pan

『銃器の平和利用奏法#1・テナーパンを奏でる』
   ヤン富田:教官 & Theme of Combat    大野由美子 -スナイパー:エアガン & Tenor Pan   
   HIPHOP最高会議 -千葉隆史:観測手
『銃器の平和利用奏法#2・楽曲を奏でる』
   ヤン富田:教官 & Theme of Combat    大野由美子 -スナイパー:エアガン & Tenor Pan   
    HIPHOP最高会議 -千葉隆史:観測手

  [2パック] ヤン富田:お話

YANN TOMITA ”EXTENDED STEEL PAN” は1997年に作曲されました。8パートまで構想し、PART 8 ではドラム缶にお湯を張りドラム缶風呂にして入浴するというものでした。パフォーマー(演奏者)は、おでこに手ぬぐいを乗せ何かの楽曲を口ずさみます。推奨例として、やはりドリフのいい湯だなが思い浮かびます。ドラム缶の周りには小編成のスティール・バンドが伴奏を努め、ハビバドンドンと合いの手が入ります、アハハ。これらは意識の拡大によるスティール・パン・ミュージックの表現をテーマとして作曲されました。1998年発表の拙作:YIN & YANG TOMITA “MUSIC FOR LIVING SOUND” FOR LIFE RECORDS FLCF-3715 (CDx 3+CD-ROM) のCD-ROM に収録する予定でしたがメディアのメモリーの都合上見送りました。それから18年後の『第10回アシッドテスト』(2016.12.10/11) に於いて、その作品集から「ピンポンパン奏法」、「銃器の平和利用奏法」、「綿飴奏法」が初演となりました。                               

                                                                                                       解説:ヤン富田



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『銃器の平和利用奏法』に関しては下記のレポートがあります。
YANN TOMITA EXTENDED STEEL PAN より:『銃器の平和利用奏法』に関連して #1
『銃器の平和利用奏法』に関連して #2 ビート禅のための一円相ガン/ICHIENSOU GUN FOR BEAT ZEN
→ http://asl-report.blogspot.com/2017/02/2-ichiensou-gun-for-beat-zen.html 
"EXTENDED STEEL PAN"  匍匐前進する、大野由美子と千葉隆史、
原美術館中庭でのパフォーミング・アート (2018.8.25/26) 



















































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意識の拡大については下記のURLをご覧ください。 
→ http://asl-report.blogspot.com/2016/11/asl.html
第10回アシッドテスト』の PHOTO ALBUM 及び SET LIST は下記のURLになります。
http://asl-report.blogspot.com/2017/02/1010-121011-photo-album.html 
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POSTER写真/撮影:グレート・ザ・歌舞伎町
POSTER/EXTENDED STEEL PAN by Yann Tomita
動画編集:金尾修治 (サイファー・コミュニケーション)
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